土地活用営業の飛び込みとは?初回訪問と継続営業の考え方

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土地活用営業では、土地オーナーの自宅などを訪問し、新しいお客様との接点をつくることがあります。

いわゆる飛び込み営業ですが、何も考えずに住宅を一軒ずつ訪問すればよいわけではありません。

私自身、土地オーナーに対するアパート建築の営業として新規訪問を行っています。実際に働いて感じるのは、訪問件数だけを増やすよりも、訪問先、時間帯、過去の会話、次に訪問する理由を考えることの方が重要だということです。

この記事では、土地活用営業の飛び込みで何をするのか、初回訪問の目的、継続訪問の考え方を実務経験から解説します。

土地活用営業全体の仕事内容については、以下の記事をご覧ください。

土地活用営業とは?現役営業が仕事内容・一日の流れ・適性を解説

土地活用営業の飛び込みとは

土地活用営業の飛び込みとは、土地や賃貸物件を所有している可能性があるお客様を訪問し、土地や建物に関する考えを聞く営業方法です。

扱う商品や会社によって異なりますが、アパート、マンション、戸建て賃貸、店舗などの建築提案につながる可能性があります。

ただし、訪問先のお客様が土地活用を考えているとは限りません。

土地や建物を所有していても、次のような考えがあります。

  • 現状のまま維持したい
  • 子どもへそのまま残したい
  • 建て替える予定はない
  • 売却を検討している
  • 家族とまだ話していない
  • 将来のことは決めていない
  • すでに別の会社へ相談している

土地や建物の外観だけを見て、「この人は困っているはずだ」と決めつけることはできません。

営業担当者の役割は、無理に問題をつくることではなく、お客様が現在どのように考えているかを確認することです。

訪問前に確認すること

飛び込み営業であっても、訪問前の準備は必要です。

土地や建物の状況

担当エリアを回りながら、土地や建物がどのように利用されているかを確認します。

例えば、次のような場所です。

  • 築年数が経過している賃貸住宅
  • 空室が目立つように見える建物
  • 長期間利用されていないように見える土地
  • 駐車場として利用されている土地
  • 建物の修繕や建て替えが将来必要になりそうな場所

ただし、外から確認できる情報には限界があります。

見た目だけで所有者の資産状況や困り事まで判断しないことが重要です。

過去の訪問記録

以前に別の担当者や自分が訪問している場合は、その記録を確認します。

前回話した内容を把握せずに訪問すると、同じ質問を繰り返したり、お客様がすでに断った内容を再び提案したりする可能性があります。

確認したいのは、次のような内容です。

  • 最後に訪問した時期
  • 誰と話したか
  • どのような話をしたか
  • お客様が気にしていたこと
  • 次回訪問について何を伝えたか
  • 訪問を断られていないか

記録がなければ、継続訪問ではなく、毎回初対面からやり直すことになります。

訪問する理由

「近くまで来たから」という理由だけで訪問を繰り返すと、お客様にとって負担になります。

訪問前に、何を確認したいのか、何を伝えるのかを決めておきます。

初回なら挨拶と担当者の確認、継続訪問なら前回の話の確認や新しい情報の提供など、訪問ごとに目的を持つ必要があります。

初回訪問の目的は契約ではない

土地活用営業では、初回訪問でいきなり建築契約が決まることは通常ありません。

初回訪問の目的は、主に次の3つです。

  • 自分が何の担当者なのか伝える
  • お客様が現在どのように考えているか確認する
  • 次に話せる可能性があるか判断する

最初から商品説明や収支計画の話を長く続けると、お客様に警戒される可能性があります。

土地活用は、建築、借入れ、賃貸経営、相続、家族の将来などに関係する話です。

初対面の営業担当者へ、すぐに詳しい事情を話したくないと考えるのは自然なことです。

まずは短い会話の中で、お客様の状況を勝手に決めつけず、話を聞くことから始めます。

初回訪問で確認したいこと

初回訪問では、質問を増やしすぎる必要はありません。

確認できる範囲で、次のような内容を聞きます。

土地や建物を今後どうしたいか

「建て替えませんか」と直接提案する前に、現在の土地や建物についてどのように考えているかを確認します。

明確な計画が決まっていない場合もあります。

無理に回答を求めず、「まだ決めていない」という状態も情報として受け取ります。

誰が判断に関係しているか

土地活用は、土地を所有している本人だけで決められないことがあります。

配偶者、子ども、兄弟など、家族の意見が関係する可能性があります。

ただし、初回から家族構成や資産状況を細かく聞くと、警戒される場合があります。

会話の流れを見ながら、必要以上に踏み込まないことが重要です。

今後訪問してよいか

土地活用をすぐに考えていない場合でも、将来状況が変わる可能性はあります。

一方で、お客様が訪問を望んでいない場合は、その意思を尊重しなければなりません。

次回も訪問してよいのか、どの程度の間隔なら負担にならないのかを判断します。

話してもらうために必要なのは説明力より質問力

飛び込み営業というと、話し方がうまく、商品を魅力的に説明できる人が強いと思われがちです。

しかし、土地活用営業では、営業担当者が長く話すだけでは、お客様の本当の考えは分かりません。

大切なのは、相手の回答を決めつけない質問です。

例えば、「アパートの建て替えを考えていますよね」と聞けば、営業側が期待する回答へ誘導しているように受け取られる可能性があります。

一方、「今後、この建物をどのようにしていこうと考えていますか」と聞けば、建て替え以外の考えも聞けます。

ただし、質問の形さえ整えればよいわけではありません。

相手が答えた内容を遮らず、その回答から次に確認すべきことを考える必要があります。

営業担当者が用意した順番どおりに質問するのではなく、お客様の話に合わせて会話を進めることが重要です。

会えなかった訪問も必ず記録する

土地オーナーを訪問しても、不在で会えない場合があります。

会えなかったから何も得られなかったと考え、記録を残さないと、同じ曜日や時間に訪問を繰り返すことになります。

不在だった場合も、次の内容を記録します。

  • 訪問した日
  • 曜日
  • 時間
  • インターホンへの応答
  • 前回との違い
  • 次に訪問する候補日

同じ時間帯で会えないなら、曜日や時間を変える必要があります。

ただし、会うために過度な頻度で訪問したり、敷地へ無断で立ち入ったりしてはいけません。

会社のルールとお客様の意思を守りながら、訪問方法を考える必要があります。

継続訪問では「前回から何が変わったか」を考える

土地活用は検討期間が長いため、一度の訪問だけで終わらず、継続して訪問する場合があります。

継続訪問で重要なのは、毎回同じ話をしないことです。

訪問前に、次の点を確認します。

  • 前回は何を話したか
  • お客様は何に関心を示したか
  • 何を心配していたか
  • その後、状況が変わる可能性はあるか
  • 今回提供できる新しい情報はあるか
  • 次に確認すべきことは何か

何も変化がない場合は、訪問間隔を空ける判断も必要です。

営業側の目標だけで訪問回数を増やすのではなく、お客様にとって話す理由があるかを考えます。

午前と午後で訪問先を変える理由

私の場合、午前中は担当エリアを広く回り、新しい土地や建物を確認しながら訪問します。

午後は、以前話ができたお客様や、今後検討につながる可能性があるお客様を優先します。

すべての時間を新規訪問へ使うと、過去にできた接点を深められません。

反対に、可能性が高そうな数件だけを訪問していると、新しいお客様との接点が減ります。

そのため、新しい接点をつくる時間と、既存の接点を深める時間を分けています。

重要なのは、午前と午後という区分そのものではありません。

新規訪問と継続訪問のどちらかに偏らず、その日の目的を決めて動くことです。

「たまたま会えた」は本当に運なのか

土地活用営業では、訪問したときに偶然お客様に会えたことで、話が進む場合があります。

以前は、こうした成果には運の要素が大きいと感じていました。

しかし実際には、会えた背景に次のような行動がある場合があります。

  • 会いやすい時間帯を考えていた
  • 可能性がある土地や建物を選んでいた
  • 過去の不在時間を記録していた
  • 一度断られても適切な間隔で訪問していた
  • お客様の状況が変わるまで接点を残していた

偶然そのものをなくすことはできません。

それでも、訪問先と時間を考え、記録を残し、継続することで、良いタイミングに出会う確率は上げられます。

運がよい営業とは、何もしなくても案件に出会える人ではなく、案件に出会える可能性を増やす行動を続けた人だと考えています。

訪問件数だけで一日を評価しない

訪問件数は、行動量を把握するために必要です。

しかし、訪問件数だけでは、営業活動の質までは分かりません。

一日の終わりには、次の点も振り返ります。

  • 何人と会話できたか
  • 新しい情報を確認できたか
  • お客様の考えを聞けたか
  • 次回訪問の理由ができたか
  • 優先順位を変更すべき相手が分かったか
  • 訪問を続けない方がよい相手を判断できたか

話が進まなかった訪問でも、「今は検討しない」「家族が判断する」「今後の訪問を希望しない」と分かれば、次の行動を決める材料になります。

すべての訪問を契約へつなげようとすると、可能性の低い相手へ時間を使い続けることになります。

土地活用の飛び込みで避けたい行動

最初から長く話し続ける

初対面で商品説明を続けると、お客様が自分の考えを話す時間がなくなります。

まずは短く用件を伝え、話を聞いてもらえる状況か確認します。

税金や収益について断定する

土地活用には税金や将来の収支が関係します。

しかし、個別の条件を確認せず「必ず節税になる」「確実に利益が出る」と断定することは適切ではありません。

税務については税理士、法律や登記については司法書士など、必要に応じて専門家へ確認します。

お客様の話を記録しない

記録がなければ、前回の会話を忘れ、同じ質問や説明を繰り返します。

信頼を失う原因になるだけでなく、自分自身も訪問の優先順位を判断できません。

断られた理由を確認せず訪問を続ける

「今は考えていない」のか、「今後も訪問してほしくない」のかでは意味が異なります。

訪問を明確に断られた場合は、お客様の意思と会社のルールに従います。

その日の感情で優先順位を変える

冷たく断られた直後は、その地域全体に可能性がないように感じることがあります。

反対に、少し話を聞いてもらえただけで、契約に近いと期待しすぎることもあります。

感情だけで判断せず、確認できた事実と次の行動を記録する必要があります。

土地活用営業の精神的な負担については、以下の記事でも解説しています。

土地活用営業はきつい?現役営業が語る負担と辞める判断基準

まとめ

土地活用営業の飛び込みは、訪問件数だけを競う仕事ではありません。

訪問する土地や建物を選び、過去の記録を確認し、訪問する時間と目的を決める必要があります。

初回訪問の目的は、すぐに契約を取ることではありません。

お客様の考えを確認し、次に話せる可能性があるかを判断することが最初の段階です。

継続訪問では、前回の会話から何が変わったのか、今回訪問する理由があるのかを考えます。

偶然お客様に会えることはあります。しかし、その偶然に出会う確率は、訪問先の選び方、時間帯、記録、継続によって変えられます。

訪問件数だけで一日を評価せず、確認できた情報と次の行動まで振り返ることが、土地活用営業を続けるうえで重要です。

※この記事は、土地オーナーへアパート建築を提案する筆者の実務経験をもとに作成しています。具体的な営業方法、訪問ルール、担当範囲は勤務先によって異なります。訪問時は勤務先の規定とお客様の意思を尊重してください。

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